感染症広域情報の発出(鳥インフルエンザの流行状況について(201011月))

 

       ~感染地域に渡航・滞在を予定されている方は、

        家禽類や野鳥類への接触は避けてください。~

 

最近の流行状況

 200311月以来、アジア、欧州、中東、アフリカなどの広い地域において高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)が発生しています。これらの地域に行かれる方は、不用意に鳥類に近寄ったり触れたりして現在も引き続き、世界各地でトリからトリへの感染やトリからヒトへの感染が確認されています。これらの地域に行かれる方は、不用意に鳥類に近寄ったり触れたりしない、十分に加熱された鳥肉、卵などを食べる。こまめに手洗いやうがいを励行するなどの衛生管理に御注意ください。最近の感染状況は以下のとおりです。

1.ヒトへのH5N1型鳥インフルエンザ感染状況

 (1)201038日以降、世界保健機関(WHO)は、エジプト(カルユービーヤ県,カフルエルシェイク県,ダミエッタ県,ベニスエフ県,ファイユーム県、カイロ県)において8人が感染(6人死亡)、インドネシア(東ジャワ州,リアウ州,ジャカルタ特別州,中部ジャワ州,バンテン州,西ジャワ州)において7人が感染(6人死亡)、ベトナム(ハノイ,ビンズォン省、バックカン省)において4人が感染(1人死亡),中国(湖北省)において1人が感染(1人死亡),カンボジア(プレイベーン県)において1人が感染(1人死亡),及び香港において1人が感染したことが確認された旨発表しました。

 

 (2)2003年以降でヒトへの感染が確認されている国は、以下のとおりです。

 (20101119日現在:出典 WHO

 インドネシア   感染者数 170人(うち、141人死亡)

 ベトナム     感染者数 119人(うち、 59人死亡)

 エジプト     感染者数 112人(うち、 36人死亡)

 中国       感染者数  40人(うち、 26人死亡)

 タイ       感染者数  25人(うち、 17人死亡)

 カンボジア    感染者数  10人(うち、  8人死亡)

 アゼルバイジャン 感染者数  8人(うち、  5人死亡)

 トルコ      感染者数  12人(うち、  4人死亡)

 イラク      感染者数  3人(うち、  2人死亡)

 ラオス      感染者数  2人(うち、  2人死亡)

 パキスタン    感染者数  3人(うち、  1人死亡)

 ナイジェリア   感染者数  1人(うち、  1人死亡)

 バングラデシュ  感染者数  1人(うち、  0人死亡)

 ミャンマー    感染者数  1人(うち、  0人死亡)

 ジブチ      感染者数  1人(うち、  0人死亡)

 計15か国        感染者数 508人(うち、 302人死亡)

 

2.トリへのH5N1型鳥インフルエンザ感染状況

 (1)国際獣疫事務局(OIE)は、201038日以降、バングラデシュ,ブータン,ブルガリア,カンボジア,中国,香港,インド,イスラエル,ネパール,ルーマニア,ロシア,ベトナムにおいて、トリへのH5N1型鳥インフルエンザの感染が確認された旨発表しました。また,我が国環境省は,20101026日,北海道において野鳥からH5N1型鳥インフルエンザウイルスが検出された旨発表しています。 

  (2)現在までに、H5N1型鳥インフルエンザの発生が確認されている国・地域(63か国・地域)は以下のとおりです。

 

 アジア(17): インド、インドネシア、ブータン、カンボジア、タイ、韓国、中国、香港、日本、

        ネパール、パキスタン、バングラデシュ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、モンゴル、ラオス

 欧州(26):  アゼルバイジャンアルバニアイタリアウクライナ、英国、オーストリアカザフスタン

        ギリシャグルジアクロアチアスイススウェーデンスペインスロベニアスロバキア

        セルビア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ハンガリー、フランス、ブルガリア、ポーランド、